借金整理、本当の話

借金が多すぎる人の最終手段の債務整理。その実際の話を語ります。

破産免責後の日々

破産、そして免責を受けた後の生活は、表面的には驚くほどまったく変わりませんでした。
裁判所に行った日は体調が優れず出社できないと連絡していたので、周りの人は誰も私が破産したことを知りません。
だから、以前と同じように朝起きて会社に行き、仕事して、仕事が終われば帰宅する。
ただ、以前は同僚らを自分から飲みに誘うことはなかったのですが、破産後は自分から誘うようにもなりました。

まあ、普通の生活なんですが、開放感というか何事にも余裕を持った気分でいられました。
以前は自分でははっきりとは気づいてなかったけれど、どこか追い詰められているような気が絶えずあったんだなと思いました。

学生の頃は音楽が好きでよく聞いていたんですが、近頃は全然聴いていませんでした。
借金があったから聴いてなかったわけではなかったのですが、久しぶりに昔好きだったエリッククラプトンのCDをかけてみたら、昔聴いていた時のような心地よい音楽でした。
借金が無くなったからなのか、久しぶりだったからなのかはわかりませんが、破産前に聴くのとは違ったように思います。

そのほかにもいろいろ気持ち的にいいことはありますが、何よりも以前と違うのが金銭感覚です。
以前は、給料日まであと何日あっていくら必要か?とかはまったく計算してなくて、「足りなくなれば借りればいい」というのが基本的に頭にあったのです。

今は、借りようとしても借りられません。なんせ破産者ですから!
ブラックリストに載って借りれなくなるというのは、以前に破産のデメリットのひとつとして挙げていましたが、これはむしろメリットだと思います。
どこからも借りれないのですから、借りずに毎月暮らしていくことが絶対必要になります。
この感覚をしっかりと身に着ければ、この先も余裕を持って生きていけると思います。